日別アーカイブ: 2014年11月10日

上尾市のはぎむら眼科による結膜下出血について

結膜下出出血
結膜下出血とは、結膜下の小さい血管が破れ出血したもので、白眼の部分が赤く染まる症状です。目が少しゴロゴロしますが、痛みなどはありません。
原因はさまざまで、出血します。眼球内部に血液が入ることはなく視力の低下の心配もありません。
出血は、1~2週間ほどで自然に吸収されることが多いのですが、2・3ケ月ほどかかる場合もあります。ただし、いずれにしても自然に吸収されますので、多くの場合、心配はいりません。

結膜下出血の症状
出血の程度
結膜に存在する大小の血管が破れて、結膜の下に出血が広がります。小さな点状のものから、斑状、時に眼球結膜全体を蔽う広範なものもあります。また、血腫ができる場合があります。

自覚症状
通常の出血ではほとんど痛みやかゆみ、目やになどは伴いません。また、目が見えにくくなったり、視野が狭くなったりすることもありません。万一、これらの症状を伴う際は、すぐ眼科医の診察を受けましょう。

症状の経過
1~2週間で自然に吸収されてきれいな白眼に戻りますが、2~3ケ月かかるものも稀にあります。時間はかかりますが、出血は吸収されますが、眼外傷などのあと、長引く場合は、眼科医に相談しましょう。

結膜下出血の原因
結膜下出血の原因はいろいろとあります。
眼局所の要因  
全身性疾患 原因不明のもの
以上の3つに大きく分けられます。いずれも、出血自体は、軽度であれば10日前後で自然吸収されて白眼にもどるため、治療の必要はありませんが、眼局所の要因や全身性疾患の場合は、原因疾患の治療が必要です。
また、出血が止まっても赤眼が広範で長引いてひどい場合は、吸収促進のために血栓溶解剤などを注射することもあります。

眼局所の要因
眼外傷、手術によりおこります
穿孔性眼外傷は感染の予防などのため直ちに穿孔部を閉じる必要があります。なかなか消えない結膜下出血は穿孔性眼外傷が隠れている場合もありますので、必ず眼科に相談しましょう。

急性結膜炎にともなっておこります
急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎などにおこります。この場合は、痛みや目やに、涙が増えるなどのほかの自覚症状があります。眼科の診察を受け、他の人にうつさないよう十分注意しましょう。

全身性疾患
動脈硬化、高血圧、糖尿病、貧血、白血病、紫斑病など、腎炎にともなっておこります
繰り返し結膜下出血がおこる人は上記の疾患の疑いがあります。内科で異常がないかどうか診てもらいましょう。多くの場合、結膜下出血がおこった後に眼底出血がおこることはありませんが、このような疾患が原因の場合は眼底出血が起こり、失明することもありますので注意して下さい。

急性熱性疾患にともなっておこります
マラリア、猩紅熱(しょうこうねつ)、ジフテリア、コレラ、発疹チフス、インフルエンザ、麻疹などでも結膜下出血がみられます。原因疾患の治療を最優先しましょう。

原因不明のもの
誘因がはっきりしないことも多いですが、くしゃみ・せき、過飲酒、月経、水中メガネの締め過ぎなどの誘因の場合があります 。

アドバイス
蒸しタオルで温めると、吸収が促進できます。
繰り返し起こる人は、内科を受診して下さい。
糖尿病、高血圧、血管や血液の異常がないかを診てもらいましょう。
眼外傷がおこったときの状況は詳しく伝えて下さい。
鋭利なものや金属片などで眼外傷をうけたり、ボールや転倒などで眼球の最も弱い部分が外傷をうけたときなど(穿孔性眼外傷)はすぐに治療が必要です。外傷の後、結膜下出血が長引く場合は、必ず精密検査を受けて頂く必要があります。

多くの場合、結膜下出血は放置しておいても構いませんが、眼外傷をうけた場合、痛みやかゆみ、目やにを伴う場合、頻繁に繰り返す場合、熱を伴う場合、などの時は自分の症状をしっかりと眼科医に伝え診療を受けて下さい。